コールセンターといえば、電話をする仕事というだけのイメージが強いかもしれません。しかし、具体的にどのような電話対応をするのかまでは知らない人も多いようです。そこで、コールセンターではどのような仕事をするのか、実際の内容をチェックしてみましょう。また、コールセンターで働くことで身に付くスキルなども紹介します。
コールセンターの仕事の種類とは？
コールセンターには、大きく分けて2種類の仕事があります。1つは、製品の注文受付や問い合わせへの対応を行う「インバウンド系」と呼ばれる種類です。インバウンド系は、顧客からの問い合わせに対して臨機応変に対応しなければなりません。どのようなことに悩み、どのように対応してほしいのかは顧客によって異なります。問い合わせ内容に関連する知識やスキルがあると、多種多様な問い合わせに対してスムーズに対応できるようになるのです。 もう1つは、アンケート調査や新商品の案内・営業のアポイントを取る「アウトバウンド系」です。アウトバウンド系は、コールセンターから顧客となる、いわゆる見込み客へ電話をかけます。しかし「営業電話」として抵抗を示す人も多く、最後まで話を聞いてくれる人やアポイントを取ることは難しいことが特徴です。これらのうち、会社として利益を上げられるといわれているのはインバウンド系であり、コールセンタースタッフの募集もインバウンド系が多くなります。どちらの仕事にもマニュアルが用意されているため、基本的には未経験者も勤務可能であることも、特徴のひとつでしょう。
コールセンターの主な仕事内容
コールセンターでは、主に電話対応を中心として、さまざまな仕事を行います。商品やサービスについての問い合わせに対応し、通販などの注文受付では個人情報を入力する作業などです。個人情報があらかじめ登録されているサービスの場合、情報の変更も行います。電話応対を行いながら、同時進行でパソコンに入力をすることが一般的です。ただし、クレーム対応などでは入力項目が用意されていないケースもあり、メモをとりながら対応をしなければなりません。また、コールセンターでは通話記録を残す仕事もあります。スタッフ自身が、どのような問い合わせに対応したのか、通話の内容を入力する作業です。そのため、電話対応後に通話記録の入力作業を行い、それから次の顧客対応へ移るという流れになります。
仕事を通して身に付けられるスキル
コールセンターでは、電話で顧客への対応を行うため、正しい敬語や言葉遣いなどマナーが身に付きます。また、さまざまな年代、性別、性格の顧客に対して、臨機応変に対応しなければなりません。特に、アウトバウンド系の場合、電話を切られないように会話の糸口を工夫する必要もあります。マニュアルにはない対応で、顧客の反応を言葉だけで感じながら話を進めなければならないのです。 さらに、コールセンターの仕事にはクレーム対応があります。顧客のクレームを受けて謝罪したり、会社としてクレーム内容に沿った対応を行う旨を伝えたりするのが主なクレーム対応です。コールセンターには、クレーム対応のマニュアルが用意されているため、基本的にはマニュアル通りに会話を進めます。しかし、顧客の反応によって、対応を変える必要があるのです。たとえば、丁寧に謝罪をしていても顧客の怒りが収まらない場合は「どのように対応をすれば納得してもらえるのか」を考えます。クレーム対応では、顧客の反応をうかがいながら、自分のすべき対応も考えなければなりません。そのため、冷静さと判断力といったスキルが身に付くでしょう。冷静さや対応力などのスキルは、仕事だけではなくプライベートでも役立つのではないでしょうか。 加えて、コールセンターの仕事では、コミュニケーション能力も必要となります。自分には知識がある商品やサービスについて、何も知らない顧客に説明をするという仕事は、想像以上に難しいものです。顧客から、対応に必要な情報のみを聞き出したり、自分が伝えるべきことを簡潔に伝えたりと、コミュニケーションスキルも身に付くでしょう。コミュニケーションスキルや対応力が十分に身に付くと、コールセンターの仕事でキャリアアップを目指せます。スーパーバイザーやサブマネージャー、マネージャーまでキャリアアップすることも可能です。スーパーバイザーは、仕事をするスタッフに対する指導や、顧客対応などの管理をするのが仕事です。責任の大きな役割ではありますが、指導力や判断力などのスキルを身に付けられます。
仕事内容は会社によっても細かく異なる！
コールセンターは、さまざまな顧客に対応する仕事です。顧客対応力、コミュニケーションスキルなどを身に付けられる、魅力的な仕事であると言えます。コールセンターにはインバウンド系とアウトバウンド系、2種類の仕事があるため、自分に合う仕事を選択することも重要です。また、具体的にどのような仕事内容を任されるのか、どのような商品・サービスを扱うのかは、会社ごとに大きく異なります。コールセンターで働き始める前に、仕事の種類、内容、扱う商品やサービスをとチェックしましょう。
