自宅で好きな時間に働ける在宅ワークですが、「収入面が気になる」という人は多いのではないでしょうか。在宅ワーカーには副業感覚でお小遣いを稼ぎたい人からフリーランスとして独立したい人までさまざまなタイプの人がいます。「自分がどのタイプの在宅ワーカーになるか」によって目標とする月収は異なるでしょう。しかし、仕事内容や稼働時間によっては思ったような収入にならなかったということもあるかもしれません。ここでは、「在宅ワークでどれぐらいの収入が得られるのか」「月収5万・10万・20万円を得るためにはどんな仕事が適しているのか」について説明します。
在宅ワークでどれぐらいの収入が得られるの?
厚生労働省の「在宅ワークの適正な実施のためのガイドライン」のデータによると、在宅ワーカーの約半数が月収9万円以下となっています。しかし、その一方で月収20万円以上の人も2割以上いるなど人によって収入にかなり幅があることがわかるでしょう。これは在宅ワークの月収に本人のスキルや働き方が大きく影響していることが原因です。在宅ワーカーの収入は実際の稼働時間や仕事内容、1件あたりの報酬に左右されます。在宅ワークの場合、時給制ではなく出来高制を採用しているケースが多く、収入を上げるには1件あたりの報酬が高い仕事をたくさんこなす必要があるためです。一般的に1件あたりの報酬は高いスキルが要求される仕事ほど高くなります。また、仕事量を増やせば増やすほどトータルの収入が増えます。したがって、特別なスキルのある人とそうでない人、すきま時間を利用して副業的に働く人と専業で働くフルタイムの在宅ワーカーでは月収に大きな差が出ることになるのです。在宅ワークは大きく分けて手作業で行う昔ながらの内職、パソコンやネットを使った仕事の2種類に分類できます。そのうち未経験者でも稼ぎやすいのはパソコンやネットを使った在宅ワークです。シール貼りや宛名書き、簡単な部品の組み立てといった内職の単価は1個あたり1円~数十円程度です。1カ月1万円を稼ぐだけでもかなり大変といえるでしょう。一方、ネットやパソコンを使って働く形態の在宅ワークはやや単価が高めです。単純作業に分類されるデータ入力でも1帳票あたり数十円から100円程度の報酬が得られるので、数をこなせば確実に毎月数万円は稼げます。スキルが要求されるWebデザインのような仕事では1件あたり数千円~数万円の報酬が期待できるため、20万円以上の月収を目指すことも十分に可能です。アルバイト感覚で月に数万円働いたり、高いスキルを身につけて高収入を目指したりするなど、さまざまな働き方ができるのが在宅ワークの魅力といえるでしょう。
月に5万円を目指すなら
月収5万円は未経験者で特にスキルがない人でもスキマ時間の作業で十分に狙える数字です。ネットやパソコンを使った在宅ワークなら単価が内職よりも高く、効率よく稼ぐことができます。なかでもデータ入力、簡単なライティング、スマホアプリのテスターなどの仕事は未経験者でも参入しやすく、しかも時給換算で800円程度の報酬が目指せるのでおすすめです。これらの仕事を1日3~4時間、月に20日程度こなせば月収5万円は実現できます。スキマ時間などを利用してコンスタントに作業時間を確保し、コツコツと作業できれば在宅ワーク初心者でも達成しやすい目標といえるでしょう。子育て中でスキマ時間に働きたい主婦(主夫)、本業のほかに副業をしたい人、学業とアルバイトを両立したい学生などでも狙いやすい月収ラインです。
月に10万円を目指すなら
月収5万円の在宅ワーカーが次に目指すのが月収10万円ではないでしょうか。このレベル以上の月収を得ている在宅ワーカーは全体の約半数とされています。しかし、まとまった作業時間を確保し、努力すれば月収10万円は決して達成不可能な数字ではありません。ほぼフルタイムで仕事をすればデータ入力などの単純作業系の仕事でも月収10万円は実現できます。また、テープ起こしや、翻訳などのスキルがあれば高単価の仕事を受注できるので、より短時間で月収10万円が可能です。「どのレベルまで在宅ワークで働くか」は個人のライフスタイルにもよりますが、経験やスキルを積み上げていけばこのレベルには十分に到達できます。扶養の範囲内で働くことも可能なので、専業主婦や学生にもおすすめできる月収ラインです。
月に20万円を目指すなら
月収20万円となると、当然として高単価の仕事を得るためにスキルやキャリアが要求されるレベルです。ここまで来ると副業というよりは専業でフリーランスをしているのに近い状態になってきます。簡単な作業の場合は数を多くこなしてもこの月収に到達するのは難しく、WEBデザインやプログラム、翻訳などの専門スキルが必要になるケースが多い傾向です。もともとスキルのある人以外の場合、努力しないと達成するのは難しい目標といえるでしょう。副業レベルを超え、フリーランスとして活躍したい人はこの月収ラインを目指すことになります。なお、専業主婦などの場合、所得が130万円を超えると税金・扶養面でのマイナス面があります。配偶者の扶養に入っている人などはこのレベルの月収を目指す前に、扶養から外れるなどのデメリットについてもきちんと考えておきましょう。
高収入が期待できる在宅コールセンター
未経験者でもスキルがなくても、例外的に高収入が期待できる在宅ワークがあります。それが在宅コールセンター業務です。初心者向けの在宅ワークの中では報酬も高く、実績によってはインセンティブがもらえるケースもあります。研修があるのでまったくの未経験者からスタートでき、やる気に応じた収入が期待できるのです。さらに、将来役立つスキルを得ることもできます。電話1台とパソコン、そして静かな環境があればいつでもどこでも働けるのもメリットです。在宅ワークに興味があるのなら、ぜひ選択肢として検討してみてはいかがでしょうか。