インターネットやIT技術の進化は目覚ましく、それに伴って人々の働き方も大きく変化しています。毎日出勤をして決められた職場で働くのが当たり前だったのが、時や場所を選ばない働き方が可能になってきたのです。そして、その象徴といえるのが在宅ワークです。在宅ワークには仕事と育児や趣味などを両立させ、生活をより豊かにする可能性が秘められています。今回は、在宅ワークとはどういった働き方で具体的に「どのようなメリットがあるのか」「何に気をつければよいのか」などについてご紹介いたします。
在宅ワークで実現するライフワークバランス
従来の働き方にはさまざまな問題があります。たとえば、残業が多い職場であったり、通勤時間が長かったりすると子どもの顔は寝顔しか見られないというのが当たり前になってきます。しかも、夫婦が共働きで休みの日がバラバラの場合には家族そろって過ごす時間がないといったことにもなりかねません。また、帰宅する時間が毎日遅いと、仕事ばかりで趣味に没頭する時間が作れないといった不満も生じてくるでしょう。一方、在宅ワークはそうした問題が起こりにくいのが特徴です。そもそも在宅ワークとはなにかというと、クライアントから仕事を受け、その仕事を家で行うといった働き方です。基本的に仕事のやり取りはインターネットで行うため、基本的に家から一歩も出る必要はありません。つまり、出勤時間はゼロです。そして、時間にしばられて働くわけではなく、純粋に仕事の成果に対して報酬を受け取るというシステムです。そのため、何時間働くかはすべて自分で決めることになります。この働き方ならば、家族とふれあったり、趣味に没頭したりする時間を確保することが容易になるでしょう。たとえば、夕食時から子どもが寝るまでは家族のふれあいの時間にあて、子どもが眠ってからまた仕事の続きを行うといった働き方も可能です。このように、通勤時間の無駄を省き、時間の使い方を自由に設定できるのが在宅ワークの大きな魅力だといえます。
在宅ワークで本業並みの収入を得られるのか
在宅ワークの経験者は年々増加しており、それを本業としている人も少なくありません。しかし、だからといって、誰でもすぐにサラリーマン並みの収入を得られるかというと、まったく話は別です。サラリーマンは企業と雇用契約を結ぶことにより、最低賃金が保証されています。最初は経験やスキルが乏しくても将来性を見込んで一定以上の給料が支払われているわけです。それに対して、在宅ワークにおけるクライアントとワーカーとの間には雇用契約は存在しません。そのため、支払われる報酬は仕事の成果に応じたものだけです。当然、在宅ワークの仕事に慣れるまでは思うように稼げない時期が続くことになります。あまりにも稼げないので途中で挫折する人も少なくないでしょう。しかし、逆にいえば、スキルや経験を積むことによって収入は着実に増えていきます。サラリーマン並みに稼ぐにはそれなりの努力は必要ですが、一定のレベルまで達すれば自宅にいながら高収入を得ることも可能になってくるのです。特に、一般の人にはない特殊なスキルを身につければ、高収入への道は一気に開けてきます。たとえば、語学を学んで翻訳の仕事をしたり、プログラムの知識を身につけてプログラマーに挑戦したりするなどです。大事なのは最初から高収入が得られるとは思わずに、在宅ワークの仕事をしながらじっくりとスキルを磨いていくことでしょう。
まずは副業で在宅ワークを始めてみよう
在宅ワークは魅力の多い働き方ですが、何の準備もないままいきなり脱サラをするのはおすすめできません。なぜなら、在宅ワークで一定のレベル以上稼げるようになるまでには経験を積んでスキルを磨く必要があり、その前に本職を辞めると生活に行き詰まってしまう危険性があるからです。それに、在宅ワークの仕事が本当に自分に向いているのかも見極める必要があります。したがって、まずは副業として在宅ワークを始め、収入が増えてきた時点で改めてそれを本職にするかどうかを検討するのがよいでしょう。また、仕事を辞める前にはできるだけ貯蓄をしておくこともおすすめします。会社を辞めると傷病手当や厚生遺族年金などの保障が受けられなくなり、代わりの保険に入るとしても負担は大きくなります。そのため、ある程度の蓄えがあったほうが安心です。
在宅ワークをする際の注意点は?
在宅ワークはメリットが多い反面、油断をするとそれがもろ刃の剣になってしまいます。たとえば、時間が自由に使えるためについだらだらと過ごしてしまい、半日で終わるはずの仕事が丸1日かかってしまったなどという可能性もあるでしょう。自己管理がしっかりできないと、自分の時間を確保するのは難しくなりますし、普通にサラリーマンを続けていたほうがマシだったという話にもなりかねません。そうならないためには、モチベーションの維持や時間配分などといった自己管理が大切です。以上の点を考慮して、しっかりと準備を行ったうえで、在宅ワークのメリットを活かせる生活を目指していきましょう。