「介護しながらでもできる仕事はある?」
「介護と仕事を両立するための方法とは」
家族内に介護が必要な方がいる場合、介護のため仕事をやめるか両立していくか検討しなければなりません。
しかし、介護をしながらでも仕事はできるか、介護と仕事の両立するための方法がわからないなどで介護離職を検討している方が多いのが現状です。
そこで本記事では、介護をしながらでも仕事を継続できる方法や、仕事の種類を徹底解説していきます。
仕事を継続するための事前準備や、活用できる支援制度についても解説していくので、介護と仕事の両立をしたい方は必見の内容です。
注目!
この記事は"あなた"におすすめ
- 家族の介護と仕事を両立させたい人
介護で仕事の継続を迷っている人
目次
介護と仕事両立の実情
家族の介護で仕事をやめる割合
家族の介護で仕事をやめる人は年間10万人をこえ、家族介護が原因の離職は介護離職と呼ばれています。
中でも、特に多いのが女性の離職者で、全体の7割にものぼります。離職の理由としてはもっとも多いのは、介護と仕事の両立が難しいということです。
例えば、24時間介護が必要だと、日中や深夜など多くの時間が必要です。日々の家事も行っていると仕事と介護の両立が難しくなってしまうようです。
家族の介護と仕事を両立させるために必要な準備
家族や親戚と相談しておく
家族の介護と仕事を両立させるには、あらかじめ家族や親戚同士で相談しておくことが重要です。
介護離職者の多くは女性ですが、もちろん介護は女性の仕事と決まっているわけではありません。
家族の中で介護が必要になった場合は、多くの人と相談して、役割やサポート体制を整え協力し合うようにしましょう。
介護サービスを利用を検討する
家族の介護と仕事を両立させるには、介護サービスの利用を検討しましょう。
年々進む高齢化で介護サービスの種類は多様化しており、老人ホームや家にいながら介護を任せられるホームヘルパー、送迎や家事代行など特定の分野の介護などがあります。
介護と仕事を両立するため、手が回らない部分に関しては介護サービスの利用を検討してみましょう。
家族の介護と仕事の両立を支援する制度
介護休暇
介護休暇は、身内に要介護者がいる人向けに一日や半日など短期間の休暇取得を支援する制度です。
介護を必要とする対象の家族1名につき、年間5日の休暇を取得でき、2人以上であれば10日間まで休暇の取得が可能です。
法律で定められた就業者の権利であるため、所属する企業の就業規則などを確認して有効利用しましょう。
介護休業
介護休業は、要介護者の対象家族1人につき最大93日間休暇を取得できる制度です。
介護休暇と異なり、長期的な休みを取得できるため、介護に多くの時間をかけたい場合でもキャリアの継続がしやすくなります。
通算93日内であれば最大3回まで分割で取得することもできるため、計画的に利用するのが重要です。
また、介護休業は条件を満たすことで雇用保険の「介護休業給付」を受け取ることができるため、忘れずに申請しましょう。
介護休業給付
介護休業給付は、介護休業を取得した人の収入が無い期間を補助するための制度です。
条件を満たすことで、賃金の67%相当の給付金を受け取ることができます。
申請するためには、勤めている会社を経由してハローワークへの手続きが必要となるため、まずは担当部署の方へ制度利用の意志を伝えましょう。
家族の介護と仕事の両立がおすすめな理由
収入がなくなるため多くの貯金が必要
家族の介護のため離職すると収入がなくなるため、貯金を切り崩して介護費用を賄う必要があります。
年金で日々の生活費をまかなえたとしても、介護が必要なレベルや利用する介護サービスによっては貯金が底をついてしまうこともあります。
介護は長丁場になることが予想されるため、仕事と両立して一定の収入を得るのが理想的です。
介護が終わったときに再就職するのが難しい
家族の介護のため離職する場合、介護が終わった後に再就職するのが難しくなってしまいます。
介護離職者の中で再就職できるのは半数程度といわれ、とりわけ正社員での雇用は難しいのが現状です。
また、介護のため長期間仕事をしていないと、就職できたとしても現場での活躍が望めなかったり、新しいことを覚えるのが難しくなってしまう可能性もあります。
介護によるストレスを気分転換できる
家族の介護は仕事と両立することで社会とのかかわりを保ち、気持ちをリフレッシュすることができます。
介護期間は平均で約5年もかかるため、仕事をやめ介護に集中してしまうと精神的な負担が大きくなってしまいます。
自宅で介護を続けると、気分転換する機会が少なく、ストレスをため込みやすくなってしまうため、短時間勤務などでも仕事を続けることをおすすめします。
家族の介護をしながらでもできる仕事
勤務体制に融通が利く職場に転職する
家族の介護と仕事を両立するには、働く会社自体に介護への理解があるかどうかが重要です。
介護と仕事の両立を支援してくれる会社であれば、時短勤務などの勤務体制や支援などでサポートしてくれる場合があります。
現職では融通が利かず転職する際は、手厚いサポートがあるかどうかを確認して、自身で探すのが難しい場合は条件を伝えたうえで転職エージェントなどに依頼するのも良いでしょう。
派遣社員などの非正規雇用で仕事を継続する
家族の介護と仕事を両立するには、派遣社員など働く時間を自身で設定できる仕事に転職する方法があります。
派遣社員といえば、正社員と比べ給料が少ないなどでマイナスのイメージがある方も多いですが、介護と仕事を両立するうえでは働きやすい環境です。
アルバイトなどの仕事よりも時給が高い場合も多いため、複数の派遣雇用媒体から比較して検討してみましょう。
働き方や環境を変える
家族の介護と仕事を両立するには、現在の働き方を見直して介護をしやすい仕事を探すのも効果的です。
働き方改革などで、時短勤務やリフレックス制度を採用している企業であれば、働き方を考えながらキャリアを継続することもできます。
また、スキルを磨いてフリーランスとして仕事を始めたり、独立して開業するという手段もあるため、自身の持つスキルや理想の働き方を考えて行動してみましょう。
まとめ:家族の介護をしながらでもできる仕事はある!
家族の介護は時間と根気がいるため、周囲と相談して協力していくことや、介護への理解がある職場や職種を選ぶことが重要です。
働き方の変更や介護サービスの利用、各種介護支援制度の活用などをして、介護と仕事の両立を実現しましょう。