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公開日:2019-08-10 最終更新日:2020-08-26

【副業解禁】在宅ワークに関する税金|会社にばれない方法は?

政府の方針で副業が解禁されたことで、就業後の時間を利用して副業を始める人が少しずつ増えてきました。飲食店などでアルバイトをするのはもちろん、在宅でできる仕事をする人も多くいます。特に、インターネットを利用したクラウドワーキングで本業とは別に収入を得る方法が人気を集めています。

しかし、国内のすべての会社で副業が認められているわけではありません。会社に副業をしていることを隠しながら副収入を得ている人もいるようですが、雇用契約や税金に問題は起きないのでしょうか。


そこで今回は、会社員の在宅ワークに関する税金の話や会社への報告に関する情報を紹介していきます。


会社員の副業に関する状況

副業は本業とは違って、自分で好きな仕事が選べるので得意な分野を生かせたり、好きな時間に働けたりなどたくさんのメリットがあります。
以前は「副業=内職」というイメージが強くありましたが、インターネットが普及したことで副業の仕事の幅が急激に増えました。

そうした中、「2018年副業元年」をむかえ、政府によって働き方改革が実施されて社会全体で生産性を上げようと本業に支障をきたさない限り勤務時間外に他の業務に従事できるとされました。
「政府には別の思惑があるのではないか」と指摘する人もいますが、ここでは触れません。

会社に勤務する人からすれば、本業とは別に副業をすることで収入がアップして余裕資金が生まれるメリットがあります。普段の生活費に使ったり、将来のために貯金したりなどお金はあって困るものではないので、就業後の時間を利用して副業を始める人が増えています。

副業を禁止していた会社も少しずつ解禁し始めています。具体的にどのような会社で副業が認められているのか見ていきましょう。

副業を認めている主な会社

日本国内で副業を認めている主な会社には、次のような企業があります。参考にチェックしておきましょう。

企業名業種名
富士通株式会社電気機器メーカー
アクセンチュア株式会社コンサルティング
ソニー株式会社電気機器メーカー
株式会社東京放送ホールディングステレビ局
株式会社WOWOW衛星放送局
オリックス株式会社大手総合リース他
株式会社オプトホールディングインターネット広告
LINE株式会社アプリ開発
トレンダーズ株式会社PR・マーケティング
カシオ計算機株式会社電機メーカー
キヤノン株式会社電気機器メーカー
グンゼ株式会社繊維製品メーカー
コニカミノルタ株式会社電気機器メーカー
株式会社ダスキン清掃業務、外食
株式会社デンソー自動車部品メーカー
株式会社ディー・エヌ・エーインターネット関連
株式会社サイバーエージェントインターネット広告
ソフトバンクグループ株式会社電気通信事業・インターネット関連
サイボウズ株式会社ソフトウェア開発
株式会社エイチ・アイ・エス旅行業
アイシン精機株式会社自動車部品メーカー
株式会社NTTドコモ移動体通信事業
パナソニック株式会社電気機器メーカー
ヤフー株式会社インターネット関連サービス
ライフネット生命保険株式会社生命保険
株式会社ゆうちょ銀行銀行
ロート製薬株式会社製薬会社
花王株式会社化学メーカー
佐川急便株式会社物流・運輸
株式会新生銀行金融
丸紅株式会社総合商社
日産自動車株式会社自動車メーカー
株式会社資生堂化粧品の製造・販売
オイシックス・ラ・大地株式会社食品宅配
株式会社リクルートホールディングス人材・採用支援
森永乳業株式会社乳製品メーカー
ユニ・チャーム株式会社衛生用品
株式会社リブセンスインターネット関連
株式会社メルカリアプリ開発
株式会社オートバックスセブンカー用品フランチャイズ


多くの人が会社名を聞いたことがある有名企業でも副業が解禁されていることが分かります。大きな会社であっても副業を解禁する理由は、主に次の2つです。

  • 優秀な人材を会社に引き留める
  • 会社全体のスキルアップに繋がる

働いている会社に対して収入面の不満を持つ社員は、収入を上げる手段として副業を考えます。しかし、自分の会社で副業が禁止されていると分かると他の会社に転職を考える場合があります。
こうした人材の流出を防止するために、副業を解禁する企業があるわけです。副業を解禁すれば優秀な人材を自社におきつつも、人件費などのコストのアップが防げます。

また、社員が副業をすればすでに持っている技術が向上したり、新しくスキルを身に付けたりする可能性があります。それを自社で還元してもらえれば、社員だけでなく会社全体のスキルが上がって、生産性や専門性の向上に繋がります。
つまり、社員が副業で得た知識などを本業にいかせるというわけです。

以上の理由から、従業員の副業を許す会社が増えているのです。先に副業を解禁している会社名を紹介しましたが、国内全体でみるとどれくらいの会社が副業を許しているのでしょうか。

続いては、副業を許している会社を割合で見ていきましょう。

副業を許している会社の割合

中小企業庁が平成26年に実施した兼業・副業に係る取組み実態調査事業報告書によると、調査対象の企業のうち85.3%が副業を認めていません。推進していないが容認している企業は14.7%、推進している企業は0%という結果が出ています。他の調査結果もチェックしてみましょう。

2018年にリクルートキャリアが実施した兼業・副業に対する企業の意識調査では、副業を禁止している企業は71.2%であるのに対して、副業を容認している企業の割合は28.8%になっています。

いずれの調査でも、半数を超える会社で従業員の副業を認めていないことが分かりました。やはり副業はまだ浸透していないのでしょうか。しかし、会社員の中には副業をしていることを会社に報告していない人もいると想定されます。
続いては、どれくらいのサラリーマンが副業をしているのか見ていきましょう。

副業をしているサラリーマンの割合

厚生労働省が平成29年に実施した就業構造基本調査では、調査対象のうち4.0%が副業をしているという結果が出ています。「副業をしている人はまだ少ないのか」と感じる数値ではありますが、5年前の平成24年と比較すると0.4%増加しています。

一方、マイナビニュースの調査によると調査対象者の約3割が副業をしていると答えています。

2つの調査結果の差が生まれた要因として、一定数の人が会社に副業していることを報告せずにいることが考えられます。しかし、会社で禁止されているのにもかかわらず、副業をしても問題はないでしょうか。

会社で副業を認められているなら、次の章の情報をチェックする必要はないので、記事の終盤の税金に関する内容をぜひみてください。

会社で副業が禁止されている場合はどうなる?

結論から言えば、会社の就業規則で副業が禁止されている場合は、基本的に従業員は副業してはいけません。会社が副業を禁止する理由としては、主に次の2つがあります。

  • 本業である会社の業務に支障をきたす
  • 自社の守秘義務が守られない(秘密保持義務違反)可能性がある

自社以外で従業員が働けば、疲労が蓄積されて本業に業務に支障をきたすことが懸念されます。また、自社独自の技術や口外してはいけない情報などが、外部に漏れる可能性も否定できないため、多くの会社で副業が認められていません。

しかし実は、たとえ会社の就業規則で禁止されていても法的な拘束力はありません。会社は就業時間外の従業員の行動を規制できないのです。
(ただし、公務員は国家公務員法103条・104条で副業を禁止されています。どうしても副業をしたい場合は上司の許可を取る必要があるので注意しましょう。)

そのため、副業が禁止されている会社で、上司などに相談せずに副業をしていても問題がないように思えますが、副業を内緒にしていた従業員が裁判で会社から訴えられたケースもあります。もちろん、すべての人が訴えられるわけではありません。副業を隠していたことが原因で会社から訴えられる可能性があるのは、次のような場合です。

  • 誰が見ても明らかに本業に支障をきたしている
  • 同業他社の仕事を担っていた場合
  • 本業の会社の信用を悪くする可能性がある場合

上記の場合に当てはまる場合は、最悪会社から懲戒処分を受ける可能性があります。つまり、会社員が副業に集中して本業に専念できなくなると、職務専念義務違反に該当して会社から解雇されるケースがあるというわけです。

ただし、上記の場合に該当しなくても会社によっては処分を下されることもあるので注意しましょう。

会社にバレずに副業はできる?

会社にバレずに副業はできるかと言えば、ほとんど不可能です。ばれても問題がない会社もありますが、会社に副業をしていることを申告しない場合は必ず自己責任で行ってください。

できるだけ会社に副業をしていることがばれないように、どのようなタイミングでばれるのかあらかじめポイントを押さえておきましょう。

  • 同僚や知り合いにバレる
  • Webサイトに公開されてバレる
  • 確定申告や住民税の納付額でバレる

自分は副業をしていることを会社に隠しても、同僚や知り合いからばれてしまうことはよくある話です。信頼している人にだけ話をしたり、口止めをしたりなどして対応しましょう。

在宅ワークの中には、インターネット上に自分の名前が出る仕事もあります。
たとえば、執筆業やデザイン業などはクライアントから名前を公開してもいいか尋ねられることがあります。名前の公開を断ったり、そもそも名前が公にならない在宅ワークを選択することをおすすめします。

会社に副業がばれる原因として一番大きいのが、確定申告や住民税の納付額です。税金に関わる内容なので、特に詳しく見ていきましょう。

住民税で会社に副業がバレる理由


徴収種類内容
普通徴収 役所から自宅に納付書が届く、コンビニや金融機関などで自分で税金を支払う
特別徴収 給与から天引きで住民税を支払う

冒頭に触れたとおり、ほとんどの会社で勤務する正社員の多くは特別徴収を採用しています。そのため、正社員で働く多くの人は住民税を納めることを意識したこともないでしょう。

住民税を特別徴収で納付している場合、勤務している会社に本業と副業の収入が記載された通知書が届きます。普段から給料や税金などの手続きに関する書類を処理している経理担当者からすれば、通知書を見るだけで従業員が副業していることが一目瞭然です。

会社に副業をばれたくない場合の方法

住民税の特別徴収で会社に副業をばれないようにするために、確定申告時に副業分の住民税を普通徴収にする手続きをする方法があります。

具体的には、確定申告のときに提出する書類の「住民税に関する事項」の徴収方法を「給与から差引き」ではなく、「自分で納付」に〇をつけます。この手続きが受理されると、本業の会社に副業で収入を得ていることが通知されなくなります。

しかし、この方法をとったからといって会社に副業をしていることがばれる可能性をゼロにできるわけではありません。役所から会社に連絡がいく場合もありますし、役所の担当者が住民税の納付方法の変更を見逃す場合もあります。あらかじめ会社に副業分の収入を通知してほしくない旨を相談するなどして対処することをおすすめします。

繰り返しになりますが、就業規則で副業が禁止されているにもかかわらず、会社に隠して副収入を得ると解雇されるケースもあります。いろいろな事情があるでしょうが、できるだけ会社に相談して副業を認めてもらうようにしましょう。どうしても会社に副業を申告したくない人は、自己責任の範囲で副業をしてください。

副業で確定申告が必要になるケース

副業で収入を得られるようになると、気になってくるのが確定申告ですよね。会社に勤務していると確定申告をせずにすむケースがほとんどなので、「いくら稼いだら確定申告がいるのだろう」「どうやって確定申告をするのだろう」と不安を抱える人が多いです。そこで、ここからは副業にまつわる確定申告について分かりやすく解説していきます。

副業をした人のうち、いずれかの条件に該当する場合に確定申告が必要になります。

  • 1か所から給与を貰っていて、他に年20万円超の雑所得や事業所得がある
  • アルバイトなどの副業で20万円超の給与収入がある

※所得=収入-経費

ちなみに、上記はあくまでも確定申告をするかしないかのルールであって、所得や収入が20万円以下だから副業にならないわけではありません。本業と別に仕事をしているなら金額にかかわらず副業になるので、一般的には会社に内容を伝える必要があります。

確定申告をしないとペナルティがある

先に説明した条件に該当しているにもかかわらず、確定申告をしなかった場合は法律違反になるので注意が必要です。本来納めるべき税金に加えて、次の税を納めなければいけなくなる可能性があります。

  • 無申告加算税
  • 延滞税

無申告加算税は、納付すべき金額が50万円までは15%、50万円超であれば20%の税金が加算されます。一方、延滞税は申告期限の翌日から延滞日数に応じて発生し、年によって税率が異なります。

副業をしていて確定申告をしなければいけない状態で無申告のまま放置すると、税務署から税務調査をされたり、給料を差し押さえられたりするなどの大きなリスクがあります。もし、自分が確定申告をすべきか判断できない場合は税務署に確認しておきましょう。

そもそも確定申告とは

確定申告とは、1月から12月までの1年間で収入や経費、利益などがどれくらい出たかを税務署に申告して適切な税金額を清算することです。申告時期は例年2月16日~3月15日までの約1か月間です。

確定申告の大まかな流れは、次のとおりです。

  1. 必要書類の準備
  2. 確定申告書の作成
  3. 申告書の提出
  4. 税金の納付・還付

先に説明した通り確定申告をすると税金の清算がされるので、その年の所得に対してきちんとした税金の金額が決定されます。そのため、すでに納めている税金にプラスして納付したり、納めた税金が還付されたりします。

まとめ

少しずつ従業員の副業を認める会社は増えていますが、それほど多くない現状です。会社に内緒にして副業をする人もいますが、後で大きな問題に発展することを防止するためにもできるだけ申告することをおすすめします。

確定申告をしなければいけない条件に該当している場合は、少し面倒ではありますが必ず手続きをしましょう。自分が確定申告をすべきか判断できない場合は、税務署にしっかり確認を取ることが大切です。



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